組み込み定数

STDIN　標準入力
STDOUT　標準出力
STDERR　標準エラー出力
ARGF　引数で構成される仮想ファイル
ARGV　スクリプトに与えられた引数を表す配列

STDIN
　　標準入力．組み込み変数 $stdin のデフォルト値．
STDOUT
　　標準出力．組み込み変数 $stdout のデフォルト値．
STDERR

　　標準エラー出力．組み込み変数 $stderr のデフォルト値．

ARGF

　　引数で構成される仮想ファイルであり，組み込み変数 $< の別名です．Ruby スクリプトに与えられた引数は，組み込み定数 ARGV に配列として保存されます．ARGFは，スクリプトに与えられた引数をファイル名とみなして，それらのファイルを連結した 1 つの仮想ファイルを表すオブジェクトです．ARGV が空なら標準入力を対象とします．組み込み関数 gets や readline は，ARGF.gets や ARGF.readline の省略形です．

　　例えば，gets は，仮想的なファイル ARGF から（ ARGF に定義されているファイルから順番に），一行ずつ読み込んで，文字列を返します．今，file1 には，
data1 in file1 data2 in file1

また，faile2 には，
data1 in file2

のようなデータが入っていたとします．このとき，枠内のプログラム test.rb を
ruby test.rb file1 file2

のように，2 つの引数 file1，及び，file2 を与えて実行すると，file1，及び，file2 から 1 行ずつデータを読み込んでいきます．また，一つのファイルからの入力が始まると，そのファイル名は ARGV から削除されます．
printf "%s %s\n", ARGV[0], ARGV[1] while line = gets printf "%s %s\n", ARGV[0], ARGV[1] printf " %s", line end p gets p ARGF.filename

（出力）
c:\temp>ruby test.rb file1 file2 file1 file2 file2 data1 in file1 file2 data2 in file1 data1 in file2 nil "file2"

　　ARGF は，IO クラスのメソッドに加えて，以下に示すようなメソッドを持ちます．

ARGF.to_s
ARGF.filename
ARGF.path

　　処理対象のファイル名を返します．標準入力に対しては - を返します．組み込み変数 $FILENAME と同じです

ARGF.file

　　処理対象の File クラス，または，IO クラスのオブジェクトを返します

ARGF.lineno

　　全引数ファイルを一つのファイルとみなしたときの現在の行番号を返します．個々の引数ファイル毎の行番号を得るには ARGF.file.lineno とします．

ARGF.skip

　　処理対象のファイルをクローズし，次回の読み込みは，次の引数が処理対象になります．

ARGV

　　Ruby スクリプトに与えられた引数に対する配列であり，組み込み変数 $* の別名です．

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