青春18切符目次 情報学部 菅沼ホーム

酸ヶ湯温泉,乳頭温泉,石和温泉,田本( 2024 年夏)

  以前の青春 18 切符の場合,2 ~ 3 日かけて目的地の近傍に行き,その周りを何日かうろうろした後(交通費は安い),再び,2 ~ 3 日かけて家に帰る,といった旅を計画することが可能だった.しかし,新しい青春 18 切符の場合,連続する 3 または 5 日間使用可能なように設定されているため,上のような旅を計画できない.勿論,日にちが離れた 2 回の旅に利用することも難しい.JR は,連続した 3 または 5 日の間,ひたすら電車に乗るだけの旅を計画しろと言っているように思える.是非,以前の状態に戻して欲しい.

  以上のような結果,青春 18 切符以外の方法(例えば,新幹線)で移動することが多くなった( JR は,これが一つの目的なのかもしてない).さらに,交通費,食費,宿泊費等の値上がりのため,年金生活の人間としては負担が大変である.

  1. 9 月 1 日(月):  0622 に鷲津を出発し,浜松から 0658 発のひかり 630 号で東京に向かい,東京からは,はやぶさ 7 号で新青森に,青森には 1227 に到着した( 330円 + 7,850円 + 16,590円 + 189円).青森駅 1400 発の送迎バスに乗り,酸ヶ湯温泉には,1500 ごろ到着した.青森の気温は 31 度以上であったが,酸ヶ湯温泉は 20 度程度であった.久しぶりに,夏の暑さから解放された.       
      今回初めて,JR 東日本の新幹線をスマホから予約した.浜松から新青森まで行くのに,東京までは JR 東海の「スマート EX 」,東京から新青森までは JR 東日本の「えきねっと」を使用しなければならない.なぜ,このような不便が放置されてるのであろうか.また,各システムの違いも気になった.自分の座席番号を確認するため,「えきねっと」の場合はメールを開かなければならないが,「スマート EX 」の場合,新幹線の改札口から入るとき,「 EX ご利用表」という座席番号が書かれたカードが出力されるので,非常に便利である.また,予約の際,「スマート EX 」の場合は,一度紐付けされた IC カードが常に有効となるが,「えきねっと」の場合は,予約する毎に紐付けを指定してやる必要がある.これをやらなかったために,2 日後,別に予約した新幹線の改札口を通ることができず,駅員さんを煩わせることになってしまった.       
      酸ヶ湯(すかゆ)には,旅館が 1 軒しかない(下図).湯治宿(湯治宿風の旅館,写真の左側)と旅館(写真の右側)が併設されており,私が宿泊したのは湯治宿であり,2 泊で 24,500 円であった.湯治宿では,トイレや洗面所が部屋になく,共同になっている.ただし,朝食と夕食(旅館の夕食とは異なる)は付き,朝食はバイキングである.       
      千人風呂が有名であり,かなり大きな風呂を予想していたが,それほどでもなかった.ただし,木造の建物としてはかなりの大きさである.千人風呂には,洗い場がなく,男女混浴である.女性が入っているのも見かけたが,全員が湯浴み着を着ていた.女性専用の時間帯がもうけてあると共に,洗い場がある男女別風呂も利用可能である.なお,露天風呂はない.

  2. 9 月 2 日(火): 1 日雨であった.テレビを見たり,小説を読んだり,温泉に入ったり,のんびりした時間を過ごした.このようなとき,24 時間入浴可能で良かったと強く感じた.なお,昼食は,旅館に併設されている蕎麦屋を利用した.

  3. 9 月 3 日(水): 9 月 2 日は,特に日本海側において大雨であった.当初,奥羽本線で青森から鷹ノ巣に行き,そこで秋田内陸縦貫鉄道に乗り換えて角館まで行き,そこから JR を使用して田沢湖まで行く予定であった(これが,最も安いルート).しかし,奥羽本線と秋田内陸縦貫鉄道が前日の大雨のため動いておらず,東北新幹線を利用して盛岡まで行き,そこで秋田新幹線に乗り換え,田沢湖まで行くことにした.予定の倍近い交通費がかかってしまった( 189円 + 7,510円).       
      時々雨がぱらつくような天気であったが,5 時過ぎから,地獄沼,まんじゅうふかしのあたりを散策した.まんじゅうふかしのベンチは,温泉熱で暖かく,座ったり寝転がると気持ちが良かった.残念ながら,霧のため,周りはほとんど見えなかった.

          
      田沢湖駅に予定より早めに付いたので,乳頭温泉行きのバスを田沢湖畔で途中下車し( 400円),田沢湖を見学した.神秘の湖と言われているが,そのような魅力をあまり感じなかった.たぶん,季節,天気,場所,時間帯によっても異なるのかもしれない.

          
      乳頭温泉へは 1600 頃到着し( 750円,気温 23 度),休暇村へ 2 泊した( 39,300 円).値段が高いだけあって,食事は,酸ヶ湯や昨年の春に宿泊した同じ乳頭温泉の大釜温泉より豪華であった.ただし,大釜温泉とは異なり,朝夕バイキングであった.また,コーヒー,ソフトドリンク,アイスキャンディは 24 時間無料で利用可能であった.部屋は広く,トイレ,洗面所付きのツウィンの洋室であった.ただし,風呂は,0000~0500.0900~1100 の間入れなかった.大釜温泉の場合は,トイレや洗面所が共用の和室,コーヒー等のサービスはない,料理の量や種類などの点で劣るが,値段が安く,温泉を楽しむという面からは十分であった(自分の好みとしては,大釜温泉における料理の味の方が好き).なお,私は利用しなかったが,レストランで昼食を食べることも可能である(大釜温泉では不可能).

  4. 9 月 4 日(木): 昨年の春( 4 月のはじめ)には,湯めぐりのバスを利用して,鶴の湯温泉,蟹場温泉,大窯温泉(宿泊)を巡ったが,今年は,歩いて,空吹湿原,黒湯温泉,孫六温泉,大釜温泉,妙乃湯をめぐった.昨年の春には,周りに雪が残り,ブナの葉が全くない状態であったが,今年はぶなの緑が非常にきれいだった.熊に会わないか多少心配したが,問題なかった.

          
      黒湯温泉では入浴した.黒湯温泉には,混浴の内風呂・露天風呂,及び,男女別の内風呂・露天風呂がある.混浴の風呂は小さいが,露天風呂に塀などの囲いがなく,外の景色がそのまま見え非常に気持ち良かった.しかし,風呂は狭く,女性にとってはかなり入りにくいと思った.昨年度入った蟹場温泉,鶴の湯温泉の露天風呂も,いずれも混浴であり,風呂に入りながら周りの景色を眺めることが出来,すばらしかった.鶴の湯温泉の露天風呂は,かなり広く,女性も入浴していたようである.

  5. 9 月 5 日(金): この日から 9 月 9 日までは,青春 18 切符を利用して移動した.バスで田沢湖駅まで行き( 950 円),田沢湖 -> 大曲 -> 院内 -> 新庄 -> 山形の順に移動し,「天然温泉 花笠の湯 スーパーホテル山形駅西口天然温泉」に宿泊した( 7,980 円).朝食付きであり,1800~2100 の間ウェルカムバー(焼酎,ウィスキー等,コーヒなどソフトドリンクもある)を無料で利用できた.ただし,喫煙場所がないので,駅にある喫煙場所まで行く必要がある.       

  6. 9 月 6 日(土): 山形 -> 仙台 -> 白石 -> 福島 -> 郡山 -> 新白河 -> 黒磯 -> 宇都宮の順に移動し(乗り換えの多さ!),「アパホテル<宇都宮駅前>」に宿泊した(素泊まり,9,000 円).今までのホテルや旅館では,名前,住所,電話番号などを記述したタブレットまたは印刷物を見せられ,間違いがなければ,サインするだけでチェックインが終わった.しかし,アパホテルでは,同じアプリから予約したにもかかわらず,ルートインと同じく,名前,住所,電話番号などを記述することを要求された.記述する量としては多くはないが,同じ情報を何回も提供させることについて何も思わない態度はどうであろうか.客に対する心構えの問題である.このような客に対するサービス精神,さらに,大浴場がない,朝食が付かない,コインランドリーの値段等を考えると,宿泊費が高すぎる.       
      風呂にお湯を張る時,蛇口がバスタブに届かず,一部がバスタブのヘリにあたり,飛沫がバスタブの外に飛んでしまった(かなり多い).また,「このラインの湯量で快適に入浴できます」と記述された線まで水をいれようとしても,オーバーフローを防ぐための排水口を超えてしまうので実現できなかった.アパホテルでは,設計,施行,検査が適切に行われているのであろうか.表面的なチェックだけで済ませているように思えてならない.上に述べたことは些細な問題であるが,同じような現象が人命に関わるような箇所で起こっていたら非常に問題である.宿泊費の問題,さらには,ここで述べた点を考慮すると,二度と宿泊したくないホテルである.       

  7. 9 月 7 日(日): 今日の目的地は石和温泉である.しかし,時間があるので,土方歳三資料館に寄ることとした.宇都 -> 大宮 -> 立川の順に移動し,立川南から,多摩モノレールで満願寺に向かった(片道 265 円).残念ながら,資料館は 1200 からであるため,過去に訪れたこともあり,資料館をあきらめ,土方歳三の墓がある石田寺に向かった.

          
      立川 -> 高尾 -> 石和温泉の順に移動した.石和温泉は,有名な温泉地にもかかわらず,温泉町らしい雰囲気が希少であった.夕食には早かったが,「甲州ほうとう小作」でほうとうを食べた.1530 頃だったのにもかかわらず,日曜日のためか,30 分程度待たされた.美味しかったが,値段も高く量が多すぎた(きのこほうとう:2,000 円).もう少し安くて量が少ないものがメニューに欲しい.       
      この日は,「富士山井沢温泉郷 ホテル石庭」に宿泊した(素泊まり,7,785 円).トイレ,洗面所もある広い部屋であったが,BS が見られなかった.また,露天風呂の湯船に沈むと,見えるのは木の塀だけであり,内湯の方がもっと見晴らしが良かった.もう少し何らかの工夫が欲しい.       

  8. 9 月 8 日(月): 今日の目的地は飯田である.しかし,時間があるので,甲府に行き,武田神社に参拝することとした.参拝後,甲府城跡も見学した.

          
      甲府 -> 岡谷 -> 飯田の順に移動し,シルクホテルに宿泊した(素泊まり,8,250 円).シルクホテル自体に大浴場はないが,道を隔てた前にあるシルクホテルアネックスへ行けば,そこの大浴場を無料で利用できる.また,シルクホテルにはアルコール飲料の自動販売機がなく,これも,シルクホテルアネックスに行く必要がある.しかし,わざわざ道路を横切ってシルクホテルアネックスへ行かなくても,近くのコンビニを利用することが可能である.チェックイン時に,以上述べた点やシルクホテルアネックスとの関係に対する説明はほとんどなく,独立した二つのホテルのように感じた.関係を切りたいのか,築きたいのか,はっきりした経営方針に従って運営すべきではないだろうか.       

  9. 9 月 9 日(火): 今日の目的は,飯田線の秘境駅田本を訪れることである.飯田 -> 天竜峡 -> 田本の順に,田本には,0936 に到着した.下の写真における正面が飯田方向であり,線路の左側は,木々に隠れて見えないが,その下を天竜川が流れている.

          
      ホームの豊橋側の端にある山道に入り,階段(写真の金網が見える部分)を登ってしばらく行くと,天竜川の支流にかかる吊り橋がある.吊り橋を渡りしばらく進むと,右側に天竜川にかかるりっぱな吊り橋がある(竜田橋,車は通れない,一番下の写真,吊り橋を行き過ぎた場所から撮影).吊り橋の中央から天竜川の下流方向を見ると山ノ上に人家が見えたため,吊り橋を渡らずにまっすぐ進んだ.しかし,飯田線の線路に突き当たり行き止まりになってしまった.そこで,吊り橋まで引き返し吊り橋を渡ると,車が通れる林道が始まった(きれいではないが舗装されている).しばらく進むと何軒かの人家があった.ここまで,駅から 15~20 分程度である.同じ飯田線の小和田の場合(黒川温泉,指宿温泉,小和田( 2025 年春)),30 分程度では人家にたどり着けなかった.この点や駅からな眺めの面から,小和田の方が秘境駅に相応しいように感じる.いずれにしろ,天竜峡から中部天竜までは,電車がほぼ天竜川に沿って走り,その間の駅の殆どが秘境またはそれに近い駅のように思える.

          
      田本 -> 豊橋 -> 鷲津の順を経て帰宅する予定であったが,近くを散策して田本駅に戻ったのは 1130 頃であった.非常に暑い日であり,1309 発の豊橋行きまで田本駅で待つのは苦痛であった(電車の中の方が涼しい).そこで,1151 発の電車で天竜峡まで戻り,天竜峡 1250 発の豊橋行きを利用して帰宅した(鷲津着:1637 ).

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