情報学部 菅沼ホーム 目次 索引

IT パスポート試験

ストラテジ系(経営全般)ー大分類2:経営戦略ー

    1. 2-3 中分類3:経営戦略マネジメント
      1. 2-3-9 経営戦略手法
      2. 2-3-10 マーケティング
      3. 2-3-11 ビジネス戦略と目標・評価
      4. 2-3-12 経営管理システム
    2. 2-4 中分類4:技術戦略マネジメント
      1. 2-4-13 技術開発戦略の立案・技術開発計画
    3. 2-5 中分類5:ビジネスインダストリ
      1. 2-5-14 ビジネスシステム
      2. 2-5-15 エンジニアリングシステム
      3. 2-5-16 e ビジネス
      4. 2-5-17 民生機器・産業機器

2-3 中分類3:経営戦略マネジメント

2-3-9 経営戦略手法

  経営戦略に関する代表的な用語,及び,経営戦略のための情報活用に関する代表的な手法を理解し,分析結果を読めるようにする.

  1. 経営情報分析手法

    1. SWOT 分析: SWOT は,「Strengths:強み,Weaknesses:弱み,Opportunities:機会,Threats:脅威」の略であり,自社の強みと弱みを知り,機会を生かし,脅威に対する対処を考えるための手法である.

    2. PPM( Product Portfolio Management ): プロダクトポートフォリオマトリックス.横軸に市場占有率,縦軸に市場成長率をとり,そこに自社の製品をプロットしたポートフォリオ図によって,今後の戦略を立てる方法である.製品は,ポートフォリオ図によって,大きく下に示す 4 つのタイプに分類される(右図参照).

      • 問題児( A ): 市場成長率は高いが,市場占有率が低いため,力を注ぐことによって将来伸びる可能性がある.

      • 花形( B ): 市場成長率と市場占有率が共に高く,現在及び将来とも力を入れるべき商品である.

      • 負け犬( C ): 市場成長率と市場占有率が共に低く,現在及び将来とも力を入れるべき商品ではない.

      • 金のなる木( D ): 市場占有率は高いが,市場成長率が低いため,現在の大きな収入源とはなっているが,将来的には難しい.

    3. 内部環境分析外部環境分析

      • 内部環境分析: 自社分析.自社の現状と将来に対する分析であり,SWOT 分析が使用される.

      • 外部環境分析: 顧客分析(市場の大きさ,顧客の行動など),競合分析(競合他社及びその商品の分析)

    4. ベンチマーキング: 優れた競合企業や先進企業の良い事例(ベストプラクティス)との比較・分析により,自社の経営革新を図る方法

    5. ワークサンプリング法: オフィス業務の生産性を測定・解析する手法であり,何回かの観測を行い,ある時点での観測対象が作業内容のどの時点であったかということから,各作業時間を推定する.

  2. 企業の業界地位

      企業の業界地位は大きく次の 4 つに分けられる.

    1. リーダー企業: 市場においてナンバー1のシェアを誇る企業.市場規模を拡大させるべく利用者拡大や使用頻度増加のために投資し,シェアの維持に努める戦略がとられる.

    2. チャレンジャー企業: リーダーに次ぐシェアを保持し,,リーダーに競争をしかける企業.トップシェアの奪取を目標として,リーダ企業との差別化を図った戦略を展開する方法がとられる.

    3. ニッチャー企業: 小さいながらも特定の市場で,独自の地位を築いている企業.大手が参入しにくい特定の市場に焦点を絞り,その領域での専門性を極めることによってブランド力を維持する戦略がとられる.

    4. フォロワー企業: リーダーやチャレンジャーの戦略を模倣して,市場での地位を維持している企業.競合他社からの報復を招かないように注意しつつ,リーダ企業の製品を参考にして,コストダウンを図り,低価格で勝負する戦略がとられる.

  3. 流通におけるビジネスモデルなど

    1. アウトレットストア: いわゆるメーカー品や,ブランド品などを低価格で販売する店舗のことであり,1980年代にアメリカ合衆国で誕生した新しい流通業(小売業)の形態である.

    2. アンテナショップ: 企業や自治体などが自社(地方)の製品の紹介や消費者の反応を見ることを目的として開設する店舗のことであり,自己のアピールのために存在することもある.

    3. フランチャイズチェーン: 一方が自己の商号・商標などを使用する権利,自己の開発した商品(サービスを含む)を提供する権利,営業上のノウハウなどを提供し,これにより自己と同一のイメージ(ブランド)で営業を行わせ,他方が,これに対して対価(ロイヤルティー)を支払う約束によって成り立つ事業契約である.フランチャイズチェーンの例としては,コンビニ,ラーメン店,小売業など様々な業種が存在している.多数の独立した小売事業者が連携・組織化し,商標使用・仕入れ・物流などを共同化し,これを行う事業形態であり,仕入先との取引が大口化され,仕入れ単価の引き下げが期待できるメリットがある.

    4. ボランタリチェーン: 任意連鎖店,または,自発的連鎖店とも呼ばれる.

  4. 企業間の連携,業務委託など

    1. アライアンス: 企業間の連携・共同

    2. アウトソーシング: 自社の業務を外部に委託すること

    3. オフショア: 海外に業務を委託すること

    4. ファブレス: 自社で生産設備を持たず,外部の協力企業に 100 % 生産委託しているメーカーのことである.自らは製品の設計やマーケティング,販売などに特化し,生産を外部の工場に委託することにより,小規模なメーカーでも製造設備の資産や人員を保有することなく,タイムリーに製品を生産できる.販売なども外部に委託し,設計のみを行なう企業など,さらに機能が特化した企業もある.

      ファブレスとは逆に,他社からの委託による生産を専門に手がけるメーカーをファウンドリという.こうしたメーカーは製造技術の水準も高く,多くの企業の製品をまとめて生産するためコストも低い.このため、自社で工場を用意するよりも高度な技術を用いて生産することができ,このメリットを活用している大手企業も多い.

    5. OEM: 他社の製造した商品を,自社のブランドで売ること

  5. 経営戦略に関する用語など

    1. コアコンピタンス: 他社と差別化できる経営資源

    2. ニッチ戦略: 商品市場での過当な競争を避け,まだ顧客の二-ズが満たされていない市場のすきま,すなわち小さな市場セグメントに焦点を合わせた事業展開で,競争優位を確保しようとする企業戦略

    3. プロダクトライフサイクル製品ライフサイクル): 製品を,導入期(市場拡大),成長期(ブランドの確立),成熟期(シェア維持),及び,衰退期(撤退)の 4 つの段階に分類する.なお,収穫戦略とは,衰退期における戦略の一つであり,売上高をできるだけ維持しながら,製品や事業にかけるコストを徐々に引き下げていくことによって,キャッシュフローの増大を図る戦略である.

    4. M&A( Mergers and Acquisitions ): 企業の合併と買収

    5. TOB( Take Over Bid:株式公開買付け): 株式の取得を望む者が不特定多数の株主から買い集めること

    6. CEO( Chief Executive Officer ): 最高経営責任者

    7. CIO( Chief Information Officer ): 最高情報責任者

  6. オフィスツール

    1. ワープロソフト: 文書を作成するためのソフト(マイクロソフトの Word など)

    2. 表計算ソフト: 複数のデータからなる表を作成し,その集計,検索,グラフ化などを行うソフト(マイクロソフトの Excel など)

    3. データベースソフト: 大量のデータを管理し,データの追加,削除,修正,検索などを行うソフト(マイクロソフトの Access,オラクルの Oracle など)

    4. プレゼンテーションソフト: プレゼンテーション用の資料の作成やプレゼンテーションの実施を行うソフト(マイクロソフトの PowerPoint など)

2-3-10 マーケティング

  マーケティングに関する基本的な考え方と情報活用を理解する.

  1. マーケティング

    マーケティングとは,顧客のニーズをつかみ,商品やサービスの流通を促進させる行動である.マーケティング活動は,計画( Plan ),実施( Do ),統制( See )の PDS サイクルによって表現でき,これをマーケティング管理という.また,マーケティングの方法としては以下に示すようなものが存在する.

    1. マスマーケッティング: 大衆全体を対象としたマーケティング

    2. ターゲットマーケティング: 対象とする顧客を絞ったマーケティング

    3. ワンツーワンマーケティング: 顧客個々のニーズに合わせたマーケティング

    4. ソーシャルマーケティング: 社会貢献や自然環境保全を考慮したマーケティング

  2. マーケティングにおける用語等

    1. 市場調査: 顧客のニーズを知ること

    2. CS( Customer Satisfaction ): 顧客満足,その度合いを顧客満足度という.

    3. 顧客ロイヤリティ: 顧客が,購入先を特定の企業などに定めて,みだりに変えないこと.

    4. ライフタイムバリュー: 顧客から永続的に取引を続けてもらうことによって得られる利益であり,一般に,顧客ロイヤリティが高まることによって高まっていく.

    5. マーケティングミックス: 目標達成のため,複数のマーケティング要素を最適に組み合わせる.要素としては,マッカーシーの 4P,Product(製品),Price(価格),Place(流通),Promotion(販促)がある.

    6. ポジショニング分析: 市場内における競合会社,競合ブランド,競合製品などと自社のそれらの相対的な位置について,その関係を分析する手法である.

    7. マーチャンダイジング(製品計画,製品化計画): 商品の製造から販売に至るまでの全課程の計画化を意味する.特定の商品に対する,消費者が期待する機能の付与,ライフサイクルの分析,ポートフォリオ分析,テスト導入などによる計画的商品展開によって類似商品との差別化を図る手法である.

    8. アフィリエイト: Web サイトやメールマガジンなどが企業サイトへリンクを張り,閲覧者がそのリンクを経由して当該企業のサイトで会員登録したり商品を購入したりすると,リンク元サイトの主催者に報酬が支払われるという広告手法である.

2-3-11 ビジネス戦略と目標・評価

  ビジネス戦略の立案に関し,目標設定及び評価のための基本的な情報分析手法と用語を理解する.また,企業理念としてのミッションと,企業のありたい姿としてのビジョンの概念を知る.

  1. ビジネス戦略の設定とその評価方法

    1. CSF( Critical Success Factors ): 重要成功要因.目標を達成する際に重要となる要因を,業界,企業,部門ごとに分析し,目標達成を目指すための手法である.また,その活動を評価する方法としては,以下に示すようなものが存在する.

      • KPI( Key Performance Indicator ): 重要業績評価指標.顧客訪問回数,解約件数など,プロセスの進捗状況をチェックするための指標.

      • KGI( Key Goal Indicator ): 重要目標達成指標.売上高,利益率など,目標を達成したか否かを計測する指標.

    2. BSC( Balanced Score Card ): バランススコアカード.企業活動を,財務的視点,顧客の視点,社内ビジネス・プロセスの視点,学習と成長の視点の 4 点に分類し,それぞれの分野において,CSF,KPI,KGI を設定し,PDCA サイクルを回しながら経営を改善する.

    3. バリューエンジニアリング: ある商品に対して消費者が感じる価値(たとえば,パソコンの場合は,速度や値段など)を正しく分析し,機能の向上やコストの削減によって価値を高める手法である.

2-3-12 経営管理システム

  経営管理システムに関する基本的な用語と考え方を理解する.

  1. 経営管理システム

    1. CRM( Customer Relationship Management ): 顧客関係管理.顧客データをデータベースで管理し,顧客個々のニーズにきめ細かく対応して顧客満足度を高めることを目指す経営管理手法

    2. SFA( Sales Force Automation ): 営業支援システム.CRM の一環として,顧客データを有効に利用し,営業効率を猛るための経営管理手法.

    3. VCM( Value Chain Management ): バリューチェーンマネジメント.調達,製造,物流,販売などを「価値の連鎖」としてとらえ,業務の改善を目指す手法.“モノ”の流れに着目して企業の活動を購買,製造,出荷物流,販売などの主活動と人事管理,技術開発などの支援活動に分けることによって,企業が提供する製品やサービスの付加価値が事業活動のどの部分で生み出されているかを分析し,業務の改善を目指す手法.

    4. SCM( Supply Chain Management,サプライチェーンマネジメント): 供給連鎖管理.調達,製造,物流,販売の流れを一つのシステムとみなし,全体の最適化を目指す経営管理手法.

2-4 中分類4:技術戦略マネジメント

2-4-13 技術開発戦略の立案・技術開発計画

  技術動向や製品動向を調査・分析し,自社が保有する技術を評価して,必要に応じて技術提携なども視野に入れた技開発戦略が立案されることを理解する.その結果,ロードマップに基づいて,具体的な技術開発が進められることを理解する.

  1. 技術動向や製品動向の調査・分析

    1. MOT( Management of Technology ): 技術経営.経営が技術を十分理解し,研究,開発をも考慮に入れた総合的な経営管理を行っていくこと.

    2. デルファイ法: 将来の技術動向を予測するための手法であり,専門家から意見を収集し,それを集約し,その結果を専門家にフィードバックしてさらに意見を収集する,といったことを繰り返していく.

    3. データマイニング: 大量のデータを分析して,その特徴や傾向を見いだすこと.対象となるデータベースを,データウェアハウスと呼ぶ.たとえば,企業内に散らばっているデータの有効活用を目的に,過去から現在までの基幹系データベースや外部データベースを統合し効果的な戦略的意思決定を支援するためのデータベースなどが相当する.

    4. スコアリングモデル: 新しい技術が開発された場合,それを導入することによって現状がどれくらい改善されるかという評価が必要となる.スコアリングモデルでは,現状を 1 として,相対的にどれくらいの向上が図れるかを,項目別に評価する.項目別に重要度が異なる場合は,重みを付け評価点を算出する.

  2. 技術開発の実行

    1. ロードマップ: 未来予測手法の一種であり,具体的な達成目標を掲げ,その際,実行しなければならないこと,困難と思われることなどを列挙し,それらに優先順位を付け,スケジュールとして表現したもの.

2-5 中分類5:ビジネスインダストリ

2-5-14 ビジネスシステム

  代表的なビジネス分野でのシステムの特徴を理解する.

  1. 代表的なビジネス分野でのシステム

    1. 流通情報システム: 製造,物流,販売など,流通に関係する企業及び企業間の情報を管理するシステム

    2. 金融情報システム: 銀行,証券会社などの情報システム

    3. POS( Point of Sales )システム: 販売時点情報管理システム.販売した時点(支払いを済ませた時点)で,販売データを入力・管理するシステム

    4. GPS( Global Positioning System ): 世界測位システム.衛星を利用して,現在位置に関する情報を得るシステム

    5. ETC( Electronic Toll Collection )システム: 自動料金収受システム.車に搭載した装置により高速道路の料金所と無線で交信を行い,料金を支払うシステム

    6. カードシステム: カードに,磁気(磁気カード),または,IC ( IC カード.これが主力になりつつある)を利用して,情報を記録したカード.代表的なものとして,以下に示すようなものがある.

      • デビッドカード: 銀行のキャッシュカードで決済を行い,預金口座から即時に引き落とす

      • クレジットカード: 銀行・商店などと提携したカード会社が会員に発行するカードであり,代金後払いで決済を行う.オンラインでクレジットカード加盟店とクレジットカード会社を結び,加盟店がクレジットカードの信用状況を確認するために使用されるシステムをCAT( Credit Authorization Terminal )という.

      • プリペイドカード: カードに前もって金額をチャージしておき,そこから代金を支払う

      • ポイントカード: 利用金額などに応じたポイントを蓄積しておき,蓄積高に応じたサービスを受ける

    7. RFIDIC タグ)システム: 無線機能を有する IC チップを使って,人や物を管理するシステム.

    8. トレーサビリティシステム: 食品などの生産・流通にかかわる履歴情報を,消費点から生産点にさかのぼって追跡できるシステム

    9. 住民基本台帳ネットワークシステム: 住民基本台帳を管理するシステム

    10. 電子政府: インターネット上の行政機関の窓口.インターネットを介して申請や届出が可能.

  2. 代表的なビジネスシステムのソフトウェアパッケージ

    1. ERP( Enterprise Resource Planning )企業資源計画パッケージ: 企業の経営資源(ヒト,モノ,カネ,情報)を適切に管理するためのパッケージ.導人に当たっては,ビジネスプロセスの検証・標準化が不可欠である.

2-5-15 エンジニアリングシステム

  自動化による設計・製造の支援,生産管理や在庫管理の効率化など,エンジニアリング分野における IT 活用の意義を理解する.

  1. 代表的なエンジニアリングシステム

    1. CAD( Computer Aided Design )/ CAM( Computer Aided Manufacturing ): コンピュータを使用した設計と製造

    2. FA( Factory Atutomation ): ファクトリオートメーション.生産工程の自動化を図るシステム.

    3. CIM( Computer-Integrated Manufacturing ): コンピュータ統合生産システム.製造の現場で必要となる各種情報を一元管理し,生産性を向上させること.

    4. MRP( Material Requirements Planning ): 資材所要量計画.生産計画を達成するために,部品表,在庫情報,必要資材の発注量,発注時期等を管理する手法.

    5. PDM( Product Data Management ): 製品情報管理.製品の設計,開発,保守などに関する情報を一元的に管理するシステム

    6. セル生産方式: 単純な作業を多くの人間が流れ作業として行うライン生産方式とは異なり,作業者または作業者チームの周囲に組付工具,部品,作業台を並べ,1 人,または,少数の作業者チームで製品の組み立てまでを行う方法.

    7. カンバン方式ジャストインタイム生産方式): 「必要なものを,必要なときに,必要なだけ」調達することで,中間在庫の削減を目指した生産方式.

2-5-16 e ビジネス

  電子商取引による商品販売では,店舗や店員にかかるコストを低減し,少ない投資で事業に参入できる可能性がある.ここでは,その基本的な概念,特徴,問題点などを理解する.

  1. 電子商取引

    インターネットなどを利用して電子的なデータの送受信によって商取引を行うことを電子商取引EC:Electronic Commerce )という.これを実現するためには,データの形式などを統一しなければならないが,その仕組みを EDI( Electronic Data Interchange )と呼ぶ.なお,電子商取引には以下に示すような形態が存在する.

    略称 英文 内容
    CtoC Customer to Customer 個人間取引(ネットオークションなど)
    BtoC Business to Customer 企業対個人取引(インターネットショッピングなど)
    BtoB Business to Business 企業間取引
    GtoC Government to Customer 政府対個人取引(住民票などの申請)
    GtoB Government to Business 政府対企業取引(公共事業の電子入札など)
    GtoG Government to Government 政府間取引(自治体間の住民票データの送受信など)
    BtoE Business to Employee 企業内における情報伝達

  2. 電子商取引の利用例

    • 電子マーケットプレース: 電子商取引を仲介するインターネット上のサービス

    • オンラインモール(バーチャルモール): 複数の電子商店(オンラインショップ)が軒を連ねる Web サイト

    • 電子オークション(ネットオークション)

    • インターネット広告

    • インターネットバンキング

    • インターネットトレーディング

  3. 電子商取引における留意点: 以下に示すような問題が発生する場合がある

    • 商品が画面で見たイメージと違っている
    • 商品が偽物だった,頼んでいない商品が来た
    • 代金を払ったのに商品が届かない,代金を払ってくれない
    • ネズミ講
    • 内職商法,マルチ商法
    • 身に覚えのない請求が来た
    • PC の操作を誤って意図しない商品を注文してしまった
    • 個人情報の流出

  4. ロングテール理論

    「売り上げの 8 割は,全顧客の 2 割に依存している」などのように,成果や結果の 8 割は,その要素や要因の 2 割に基づくという「 80 対 20 の法則」(「 2 : 8 の法則」,「 80 - 20 ルール」,「にっぱちの法則」)はよく知られた一般法則である.一般に,商品販売においては,この法則が成立することが知られており,売り上げが少ない商品は在庫管理や売り場面積などの点から整理すべきであるといわれてきた.

    しかし,オンラインショッピングにおいては,売り場面積はほぼ無限大といってよく,また,ソフトウェアのようなものに対しては在庫管理費用もほとんどかからない.そこで,そのような商品は,あえて整理する必要が無く,個々の商品の売り上げは少なくても,並べておく(データベースに登録しておく)だけで,その数が多くなれば大きな売り上げを期待できる.これをロングテール理論という.この名前の由来は,縦軸に販売数量,横軸に商品を販売数量の多い順に並べたグラフを描くと,販売数量の少ない商品に対応する部分が長いしっぽのように見えることによる.

2-5-17 民生機器・産業機器

組込みシステムとは,パソコンなどの汎用的なシステムとは異なり,特定の機能を実現するためにコンピュータを組み込んだ電子機器の総称である.たとえば,産業機器としては,産業用ロボット,自動倉庫,自動販売機などがあり,また,民生機器としては,炊飯器,洗濯機,エアコン,携帯電話,携帯情報端末PDA : Personal Digital Assistant.持ち運びが容易な電子機器で,パソコンのもつ機能のうちいくつかを実装したもの)などが存在する.近年では,ネットワーク機能も組み込まれた情報家電が増加しつつある.
   

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