less

[機能]

  一度に 1 画面づつ指定されたファイルの内容を表示します.

[形式]
less [オプション] [ <ファイル名> ...]
	-i       : 検索の時に場合分けをしないようにします.このオプション
	           により,大文字・小文字を区別しなくなると共に,ボールド
	           シーケンスやアンダーラインシーケンスのテキストも検索で
	           きるようになります.
	+command : + 記号の次に,以下に示す 1 画面分の表示が済んで入力待ちに
	           なっているとき使用できるコマンドを記述すると,less に対す
	           る最初のコマンドとみなされます.例えば,+G を指定すると,
	           ファイルの終わりから表示しますし,また,+/xyz を指定する
	           と,文字列 xyz が見つかった行から表示します.		
  less コマンドで 1 画面の表示が済んで入力待ちになっているとき,以下に示すようなコマンドを使用することができます.以下の説明において,# は任意の数字を表し,特に言及しない限り,省略されたときの値は 1 とみなされます.また,「後ろへ」とはファイルの終わりの方向を示し,「前へ」とはファイルの先頭方向を示します.

H : コマンドの概説を表示します.

#<space> : # 行後ろにスクロール( Scroll )します.# を省略すると 1 画面分スクロールします.また,# が 1 画面分より大きいときは,途中がスキップされて,最後の部分だけが表示されます.

#<return> : # 行後ろにスクロールします.# を省略すると 1 行スクロールします.また,# が 1 画面分より大きいときも,途中をスキップせず,# 行表示します.

#b : # 行前にスクロールします.# を省略すると 1 画面分スクロールします.また,# が 1 画面分より大きいときは,途中がスキップされて,最初の部分だけが表示されます.

#y : # 行前にスクロールします.# を省略すると 1 行スクロールします.また,# が 1 画面分より大きいときも,途中をスキップせず,# 行表示します.

r : 同じ画面を再表示します.

R : 古いバッファの内容を捨てて,画面を再表示します.

#g : ファイルの # 行目(以下)を表示します.# を省略すると,1 行目を表示します.

#G : ファイルの # 行目(以下)を表示します.# を省略すると,最後の行を表示します.

m<英字> : 英小文字を入力することによって,現在位置をその名前で覚えて(マークして)おきます.

'<英字> : 英小文字を入力することによって,その名前で覚えて(マークして)おいた位置に移動します.

#/<pattern> : 与えられた文字パターンを含んだ # 番目の行(その前にその文字パターンを含んだ行が(#-1)個ある)を後ろ方向に探し,表示します.検索は,表示されている画面の 2 行目から行います.

#?<pattern> : 与えられた文字パターンを含んだ # 番目の行を前方向に探し,表示します.検索は,表示されている画面の先頭行の前の行から行います.

#/!<pattern> : 与えられた文字パターンを含まない # 番目の行を後ろ方向に探し,表示します.

#?!<pattern> : 与えられた文字パターンを含まない # 番目の行を前方向に探し,表示します.

n : 前回のパターン探索コマンドを繰り返します.

E<ファイル名> : 新しいファイルを表示します.ファイル名を省略すると,現在のファイルを再表示します.また,ファイル名に # 記号を付加すると,前回表示したファイルを再表示します.

:n : 次のファイルを表示します.

:p : 前のファイルを表示します.

= : 表示している行番号とファイル名を出力します.

!<command> : <command> で与えられたコマンドを実行します.

q : less を終了します

[参照]

cat, head, tail, zcat, compress, uncompress, wc

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