Vector <E> クラス

[内容]

　　長さが可変なオブジェクトの配列を扱うクラスです．Vector クラスのメソッドは同期をとるため，単一のスレッドから Vector にアクセスする場合は，ArrayList クラス を使用するべきです．オブジェクトの集まりを扱うための Collection インタフェースが実装されています．

[コンストラクタ]

• public Vector()
  配列サイズが 10，増分が 0 の空の Vector オブジェクトの生成

• public Vector(Collection c)
  与えられた Collection オブジェクトの各要素を要素とする Vector オブジェクトの生成

• public Vector(int initialCapacity)
• public Vector(int initialCapacity, int capacityIncrement)
  与えられた配列サイズと増分を持つ Vector オブジェクトの生成．capacityIncrement が入力されないと，増分は 0 となる．

[主なメソッド]

• public void add(Object element)
• public void add(int index, Object element)
  要素 element を位置 index に追加する．index が省略された場合は最後に追加する．

• public boolean addAll(Collection c)
• public boolean addAll(int index, Collection c)
  Collection オブジェクト c に含まれる要素を指定の位置に追加する．index が省略された場合は最後に追加する．

• public void clear()
  すべての要素を削除する

• public boolean contains(Object elem)
  要素 elem が含まれていたら true を返す

• public boolean containsAll(Collection c)
  Collection オブジェクト c の要素がすべて含まれていたら true を返す

• public Object get(int index)
  指定した要素を返す

• public int indexOf(Object elem)
• public int indexOf(Object elem, int index)
  要素を探し，その位置を返す．存在しない場合は -1 を返す．なお，index を指定した場合は，その位置以降を探す．

• public boolean isEmpty()
  要素が含まれていない場合に true を返す

• public Object remove(int index)
  指定された位置の要素を削除する．削除された場合は true を返す．

• public boolean remove(Object o)
  指定された要素で，最初に見つかったものを削除する．削除された場合は true を返す．

• public boolean removeAll(Collection c)
  指定された Collection オブジェクトに含まれている要素をすべて削除する．削除された場合は true を返す．

• public boolean retainAll(Collection c)
  指定された Collection オブジェクトに含まれていない要素をすべて削除する．削除された場合は true を返す．

• public Object set(int index, Object element)
  指定された位置の要素を，指定された要素 element で置き換え，置き換える前の要素を返す．

• public int size()
  要素の数を返す

• public Object[] toArray(Object[] a)
  Vector を引数と同じ型の配列に変換する

[使用例]

1. プログラム例は，Vector クラスの各メソッド等の使用例です．

[参照]

TreeSet,　HashSet,　Stack,　PriorityQueue,　ArrayList,　HashMap,　TreeMap,　ArrayDeque