四国八十八カ所(歩き遍路その1,1 番霊山寺から 17 番井戸寺まで)
(令和3年(2021年)11月18日~11月25日)
- 2000 年,2001 年に,自転車によって四国八十八カ所の遍路を行ったが,今回は歩いて全てを回ることにした.しかし,体力の衰えはどうしようもなく,17 番井戸寺で終了せざるを得なかった.最初に,歩き遍路を行って気がついたことをいくつか述べておく.
- 基本的に,道しるべに基づいて歩いたが,道しるべが少ない,小さくて見にくい,消えかかって読めない,分かり難い,などの理由から,時々,遍路道から外れてしまうようなことがあった.行政とボランティアの方が協力し,分かりやすい道しるべを維持していくべきではないでしょうか.分かりやすく,かつ,見やすい道しるべを用意し,建物や土地の所有者にそれを管理してもらうようなことは不可能でしょうか.
- 遍路道には店がほとんど無い.そのため,旅館で朝食や夕食をとれたとしても,前もって準備しておかない限り,昼食を取り損ねる可能性が多い.また,飲み物に関しても,途中にある神社や公園があったとしても,そこにある水道は使用できない場合が多く,水の確保にも苦労する.食べ物や飲み物の確保に関係する道しるべも必要ではないでしょうか.
- 旅館等に対する予約を全く行わずに出かけたため,旅館等が確保できない場合を想定し寝袋を準備していったが,寝袋だけで寝られるような場所が少ない,寒くてなかなか眠れない,荷物が多くて重い,など,問題点が多かった.野宿を覚悟するのであれば,テントなど,十分な装備を準備して出かけるべきであった.しかし,体力の点から考えると無理な相談であり,十分練った計画に基づき旅館等の予約を行い,可能な限り荷物を少なくして出かけるべきであった.
- 11 月 18 日(木)
普通列車で鷲津から高松まで移動.高松から板東まで行く電車が 12:53 の次は 16:50 であるため,いくら家を早く出ても板東に着くのは 18:54 になってしまう.この時間に板東に到着しても,参拝できないため,旅館等が多くある高松で宿泊.料金や時間等を考慮すれば,阪神神戸三宮から,高速バスで徳島に行き,そこから板東に向かうルートを選択すべきであった.
- 11 月 19 日(金)(18.6㎞)
高松を 5:40 に出発し,7:26 に板東に着いた.1 番霊山寺,2 番極楽寺(1.4㎞),3 番金泉寺(3.0㎞),4 番大日寺(6.0㎞),5 番地蔵寺(2.0㎞),6 番安楽寺(5.0㎞),7 番十楽寺(1.2㎞)に参拝し,十楽寺の宿坊に泊まった.飛び込みであったが,夕食も可能であった.
- 11 月 20 日(土)(22.0㎞)
8 番熊谷寺(4.0㎞),9 番法輪寺(2.3㎞),10 番切幡寺(3.7㎞),11 番藤井寺(12.0㎞)まで進んだ。近くに宿泊しようとしたが,満員で断わられた.数キロ離れた旅館まで歩く気力は無く,やむを得ず,藤井寺の近くの休憩所で野宿した.寒かった.時代劇などでは,祠や小屋で一夜を過ごす場面がよく出てくるが,少なくとも現代では,そのような場所には鍵がかかっており,入ることは不可能であった.昔は可能であったのであろうか.お遍路さんもそのような場所が利用できたのであろうか.
- 11 月 21 日(日)(18.7㎞㎞)
12 番焼山寺(12.7㎞)への上り坂を進んだ.以前の通り厳しい道だったが少し変わったように感じた.以前に比べ,遍路道を歩いている人が多くなったように感じた.私の歩行速度が遅く,多くの人に追い越されたが,2000 年には,自転車を持ってかなりゆっくり歩いていたが,誰に会うこともなかった.また,以前は,柳水庵(一本杉庵?)において,接待を受けたが,今回は,いずれの庵にも人の気配がなく,建物も荒れていた.13 番大日寺まで行く気力は無く,山を降りた神山町役場の近く(6.0㎞)で宿泊した.暖かい布団の中で,熟睡できた.
柳水庵の近くに休憩所ができていた.他の休憩所とは異なり,一つの部屋の形をしており,体調が悪いような場合は,1 泊だけは許されるようであった.前日,ここまで移動できたら寒さを少しは防げたかもしれない.いずれにしろ,休憩所の場所やその内容に関する情報が欲しい.
- 11 月 22 日(月)(21.3㎞㎞)
雨の中を,13 番大日寺(16.0㎞),14 番常楽寺(3.0㎞),15 番国分寺(0.8㎞),16 番観音寺(1.8㎞)まで進んだ。ここまで来て昔と変わったように感じた.人数が増えたことも理由かもしれないが,土地の人との距離が遠くなったように感じた.
- 11 月 23 日(火)(2.8㎞)
17 番井戸寺(2.8㎞)に参拝した後,帰宅することにし,眉山公園,徳島城跡などを見学した後,徳島のホテルに宿泊した.
- 11 月 24 日(水)
鳴門渦潮を見学した後,徳島駅近くの図書館で過ごした.渦潮の見学時に女子高生の団体と遭遇し,船の中は 99 % 以上女子高生だった.
- 11 月 25 日(水)
徳島から京都行きの高速バスに乗り,京都からは JR で帰宅した.