Regexp クラス

［クラスメソッド］ new　正規表現オブジェクトを生成 compile　正規表現オブジェクトを生成 escape　エスケープ文字の挿入 quote　エスケープ文字の挿入 last_match　MatchData クラスのオブジェクト union　patttern を選択 | で連結
［メソッド］ =~　正規表現マッチ ===　正規表現マッチ match　正規表現マッチ

［クラスメソッド］

Regexp.new ( string [ , option [ , code ] ] )
Regexp.compile ( string [ , option [ , code ] ] )
　　文字列 string をコンパイルして，正規表現オブジェクトを生成して返します．第二引数が，Fixnum であった場合，その値は，
- Regexp::IGNORECASE　　文字の大小の違いを無視
- Regexp::MULTILINE　　複数行モードであり，正規表現 "." が改行にマッチするようになる
- Regexp::EXTENDED　　バックスラッシュでエスケープされていない空白と # から改行までを無視
の論理和でなければなりません．

　　第二引数が，Fixnum 以外であれば，真偽値の指定として見なされ，真であれば，Regexp::IGNORECASE の指定と同じになります．また，第三引数が与えられた時には，指定された文字コードでマッチを行います．
```
re = Regexp.new("abc", Regexp::IGNORECASE)
re =~ "xxABcyy"
p Regexp.last_match[0]   # "ABc" を出力		
```
Regexp.escape ( string [ , kcode ] )
Regexp.quote ( string [ , kcode ] )

　　string の中で，正規表現において特別な意味を持つ文字の直前に，エスケープ文字（バックスラッシュ）を挿入した文字列を返します．引数 kcode で文字列の文字コードを指定します．

p Regexp.escape("ab$cd^ef") # => "ab\\$cd\\^ef"
Regexp.last_match
Regexp.last_match ( nth )

　　カレントスコープで最後に行った正規表現マッチの MatchData クラスのオブジェクトを返します．引数を指定した場合は，nth が 0 の場合，マッチした文字列を返します（組み込み変数 $& ）．それ以外では，nth 番目の括弧にマッチした部分文字列を返します（組み込み変数 $1, $2, ･･･）．
```
/(c..)\w+(c..)/ =~ "abcdefyycxxk"
p Regexp.last_match   # => #<MatchData:0x2ab064c>
p Regexp.last_match[0]   # => "cdefyycxx"
p Regexp.last_match[1]   # => "cde"
p Regexp.last_match[2]   # => "cxx"		
```
Regexp.union ( [ pattern, ･･･ ])

　　引数として与えた patttern を，選択 | で連結し，Regexp オブジェクトとして返します．結果の Regexp は，与えた patttern のどれかにマッチする場合にマッチするものになります．patttern は，Regexp，または，String で与えます．
```
re = Regexp.union(/cd/, /ab/)
re =~ "xxabxxcde"
p Regexp.last_match[0]   # "ab" を出力
/cd|ab/ =~ "xxabxxcde"
p Regexp.last_match[0]   # "ab" を出力		
```

［メソッド］

self =~ string
self === string

　　文字列 string との正規表現マッチを行います．マッチした場合，マッチした位置のインデックスを返します（先頭は 0 ）．マッチしなかった場合，あるいは，string が nil の場合には，nil を返します．また，=== は，真偽値を返します．
```
p /ab/ =~ "xxabxxcde"   # => 2
p /ab/ === "xxabxxcde"   # => true		
```
match ( str [ , pos ] )

　　 MatchData クラスのオブジェクトを返す点を除いて，self =~ str と同じです．マッチしなかった場合 nil を返します．第二引数 pos を指定すると，マッチの開始位置を pos から行うよう制御できます（ pos のデフォルト値は 0 ）．
```
p /(c..)\w+(c..)/.match("abcdefyycxxk")[0]   # => "cdefyycxx"
p /(c..)\w+(c..)/.match("abcdefyycxxk")[1]   # => "cde"
p /(c..)\w+(c..)/.match("abcdefyycxxk")[2]   # => "cxx"		
```