Module クラス

　　モジュールのクラスです．

［プライベートメソッド］ attr　インスタンス変数への読み（書き） attr_accessor　インスタンス変数への読み書き attr_reader　インスタンス変数の読み込み attr_writer　インスタンス変数への書き込み include　モジュールの性質の追加

［プライベートメソッド］

attr ( name [ , assignable ] )

　　@ で始まるインスタント変数は，クラスの外からアクセスすることは不可能です．例えば，以下のようなプログラムは，実行不可能です．
```
class Test
	def initialize(x = 0)
		@_x = x
	end
end
obj1 = Test.new(1)
p obj1._x   # エラー
obj1._x = 10   # エラー
p obj1._x   # エラー		
```
　　インスタント変数に対するアクセスを可能にするためには，以下に示すプログラム例のように，それらの変数をアクセスするためのメソッドを定義してやる必要があります．なお，このプログラム例においては，値の代入のため，= 演算子の多重定義を使用しています．
```
class Test
	def initialize(x = 0)
		@_x = x
	end
	def _x
		@_x
	end
	def _x=(val)
		@_x = val
	end
end
obj1 = Test.new(1)
p obj1._x   # 1 を出力
obj1._x = 10
p obj1._x   # 10 を出力
		
```
　　しかし，attr メソッドを利用すると，より簡単にインスタンス変数へのアクセスが可能になります．attr は，インスタンス変数の読み込みのためのメソッド name を定義します．name は Symbol，または，文字列で指定します．戻り値は常に nil です．

　　省略可能な第 2 引数 assignable が指定され，かつ，その値が真である場合には，属性の書きこみ用メソッド name= も同時に定義されます．なお，Object クラスのメソッド instance_variable_get，instance_variable_set も参照してください．
```
class Test
	def initialize(x = 0)
		@_x = x
	end
	attr("_x", true)
end
obj1 = Test.new(1)
p obj1._x   # 1 を出力
obj1._x = 10
p obj1._x   # 10 を出力		
```
attr_accessor ( name, ･･･ )

　　インスタンス変数に対する読み込みメソッドと，書きこみメソッドの両方を定義します．name は Symbol，または，文字列で指定します．戻り値は常に nil です．attr を参照してください．
```
class Test
	def initialize(x = 0)
		@_x = x
	end
	attr_accessor("_x")
end
obj1 = Test.new(1)
p obj1._x   # 1 を出力
obj1._x = 10
p obj1._x   # 10 を出力		
```
attr_reader ( name, ･･･ )

　　インスタンス変数に対する読み出しメソッドを定義します．name は Symbol，または，文字列で指定します．戻り値は常に nil です．attr を参照してください．
```
class Test
	def initialize(x = 0)
		@_x = x
	end
	attr_reader("_x")
	attr_writer("_x")
end
obj1 = Test.new(1)
p obj1._x   # 1 を出力
obj1._x = 10
p obj1._x   # 10 を出力
		
```
attr_writer ( name, ･･･ )

　　インスタンス変数への書き込みメソッドを定義します．name は Symbol，または，文字列で指定します．戻り値は常に nil です．attr を参照してください．
```
class Test
	def initialize(x = 0)
		@_x = x
	end
	attr_reader("_x")
	attr_writer("_x")
end
obj1 = Test.new(1)
p obj1._x   # 1 を出力
obj1._x = 10
p obj1._x   # 10 を出力		
```
include ( module ･･･ )

　　指定されたモジュールの性質（メソッド，定数，クラス変数）を追加します．self を返します．include は，多重継承の代わりに用いられ，Mix-in を実現するために使われます．

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